hiiragi2020’s blog

日々の気づきを綴る

怒りを手放したら

わたしの職場 (クリニック) は元々先生夫婦で開院し、二人三脚でこれまでやってきた。

2〜3年前からは息子さんも一緒に仕事するようになった。

 

その息子さん (わたしはこっそり若と呼んでいる) は、せっかちな性格でとても早口だ。そして、同じことを何度も何度も言う。

なのでお年寄りの患者さんは若が何を言っているのか理解できない事が多く、多くの方が えっ? と聞き返す。

そこでもう一度説明する訳だけど、さらに早口で何度も言うから余計に聞こえない。

そのうちに皆さん諦めた表情になるのだ。

若い患者さんにも同じ口調で話すので、もうウンザリ…という表情をよく見かける。

 

ずっと診察室に立っている私は、この話し方を聞くのが嫌で嫌で。

聞かないようにしてもどうしても耳に入ってくるし、仕事上聞かないわけにもいかず…

せっかく日曜日にリフレッシュしても、月曜日の午前中にはもうこちらもウンザリしてしまうのだ。

聞いてるだけでイライラして、何でそんなに何回も同じ事を言うの?何でゆっくり言えば済む話なのに早口で捲し立てるように言うの?

そんなの誰もわかる訳ないじゃん!

と、ストレスがどんどん溜まってきていた。

 

頭では、こんな事を思ったらダメだ、仕事なのだから感じ良く接しなくては…と毎朝仕事に臨むものの、すぐに嫌になって態度が悪くなる。

そんな自分を反省するし、悪い態度をとってしまう自分に嫌気がさして、罪悪感でいっぱいになる。

そのうちに、どうにも気持ちの折り合いがつかず、( 頭では分かってても、嫌なものは仕方がない) と半分割り切っていた。

 

先日の日曜日、怒りの感情を手放してから3日経つが、自分でも明らかな気持ちの変化に驚いた。

若の話し方にイライラしなくなった。以前と全く話し方は変わっていないのに!

まぁ、これが若の個性だもんねぇ…とさえ思うようになった自分がいる。笑

 

なんでだろう?

あんなに毎日一言一句気になってイライラしていたのに!!

少しでも若から離れたいと思いながら仕事していたのに!!

 

そして、、

あっ!!

わたしが勝手に怒ってたんだーー!!!

と、気がついた。

 

患者さんはお年寄りが多いし専門用語もなかなか分からないからゆっくり話さなければいけない、

何度も同じ事を繰り返し言うくらいなら、ゆっくりと一回話せばよい、

と私が勝手に決めつけて、それに当てはまらない若に勝手にイライラして怒っていたんだった。

 

怒りの感情を手放した今は、[ 若は若のやり方でやるし、それが若の個性 ] として認められるようになった。

 

自分の価値観に人を当てはめて考えてはいけない、と頭では分かっていたけど心では全然理解できていなかった。

それが今やっと分かった。

 

わたしの見方が変わることで世界がガラッと変わった。